名人のこんにゃく

食・レシピ

友人が、82歳のお母さんが作ったこんにゃくを「ちよちゃんブランド」と称してラッピングしてプレゼントしてくれた。
ラッピング状態の写真ととり忘れていたので、
現物のみ。
上から撮影。
切断面を撮影。
以前にもいただいたことがあって、また食べてみたかったので感激!!
こんにゃく作り暦数十年というちよちゃんは、こんにゃく芋づくりから始めるので凄い。
芋の状態をみて、水分量、苛性ソーダの量を調節するとか・・・。
だから、同じこんにゃくは二度とできない・・・。
「それがいいのよ」と言いながら、私にくれたこんにゃく。
最近こんにゃく作りにはまっている私には何よりのプレゼント。
いろいろコツなどを聞いてみるものの、要領を得ない。
一度、ちよちゃんから直接習いたいとお願いしておいた。
早速、昼食に「お刺身で食べてね」と言った友人の言葉どおり、お刺身で頂いてみた。
前回よりツルツルしていたが、やっぱり美味しかった。
夫いわく・・・「こないだのお前のこんにゃくもまんざらではなかったよ」・・・だった。
これは、慰めかなとも思ったけれど、私のこんにゃくも軟らかくておいしかったらしい。
こんにゃくは「練り」が大切だ。 とにかく練ること。 餡をつくるときに小豆を練るように、しつこく練るほどねっとりとふんわりとやわらかくおいしいこんにゃくになる。
このことは、母が教えてくれた。
小学校の頃、母がこんにゃくを作るのを手伝わされて、覚えている。
先日失敗と思ったこんにゃくだったけれど、水分を十分にとばして少し濃い目に味付けしたものを姉に送った。
姉の孫の愛しきわんぱく坊主ちゃんが「これ、ウメー」と言ってペロリと食べてくれたらしい。
多少苛性ソーダの力は借りたのだけれど、灰汁で作ったので、癖のないこんにゃくだったので、小さい子には、その素朴さが伝わったようだ。
久しぶりに、ホロリと嬉しい気がした。
姑の妹さんも上手なので、いつか教わりたいと思っている。
手作りこんにゃくを一度口にすると、工業生産的に作られているこんにゃくを買って食べる気にはなれなくなる。
えっちゃんからもらったこんにゃく玉の1/4個がまだ冷蔵庫で眠っている。
今度こそ、良い加減のこんにゃくができるよう頑張ってみよう。
練るのが大変なので、肩の調子が良い時にしなくては・・・・。
舅が新物の大豆をくれたので、味噌も仕込まなくてはいけない。
麹も作らなくては・・・・。
昔の女性は、この冬の下で、機織、むしろ作り、味噌、醤油の仕込み、こんにゃく作り、蕎麦打ち・・・など、様々なことをやりとげていたんだなと改めて思った。
尊敬してしまう!!
私達は、こんなステキな手仕事を受け継がず、何に豊かさを求めてきたんだろう。
確かに、きれいで便利な、この時代の生活はすばらしいと思う。
でも、それを手に入れ、それを維持するために犠牲にしているものも多い。
物質的な豊かさを手に入れたら、いつか自給自足の生活がしてみたいと願っているのが、現代人の生き方かも知れない。
今、毎日を心豊かに暮らすのには、どうすればいいのだろう。
金を得るには時間が自由にならず、金がある程度なければ心の豊かさへもつながっていかない。
金を得ている人たちは、他人が想像する以上に働いていて、犠牲にしているものも多いことだろう。
私の子供達が家庭を持ったとき、夕食を家族皆で食べれる生活をしてくれたらと願う。
そんな働き方を良しとする世の中になっていって欲しいものだ。
もっと、ゆっくりとゆったりと生きていける世の中。
何を急いで、どこへ向かおうとしているのか分からないのが現状のような気がする。
子育てが一応終わった今、多少ゆっくりとこんな風に考えることができるようになった・・・・感謝、ただただ感謝。

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