今年の笹巻きの初巻きです。
笹が少し若いので、茹で上げたときに笹の柔らかさでちょっと頼りない笹巻きになりました。
だんごを巻く、笹の芯ももう少しというところです。
この時期になると、笹巻きが恋しくなる兄姉達から電話がかかってきます。
母が生きていた頃、毎年送っていたため、食べたくなるようです。
でも、買って送ったものはきれいに出来すぎていて、母の思い出からはかけ離れてしまうみたいなのです。
そんな電話を受けると、つい巻かなくてはと思ってしまいます。
餅なら何でも大好きな舅にも、毎年先を急ぐように作ります。
奥出雲地方では、半夏(半夏とは、仏語、夏安居(げあんご)(修行)90日間の中間日、半夏生の略。季節は夏至から11目。・・・広辞苑より)に笹の香りが強くなるということで、半夏の7月2日前後に巻くといいと言います。
端午の節句(5月5日の子供の日)にはとうてい間にあいません。
旧暦の端午の節句(今年は6月16日)なら、ちょっと間に合いそうです。
奥出雲の場合、旧暦にならう方が理に適っている感じです。
笹巻きは、巻き始めると簡単なのですが、下準備に時間を要します。
笹を採ってきて選別します。
団子に巻く軟らかい笹の芯、茎、外葉に分けて処理します。
団子に挿す棒になる茎も、太さ長さを揃えて切ります。
笹の芯は、巻いているので広げます。
子供の頃、この笹の芯を広げるのを手伝わされました。
今、あまり習うこともなく笹巻きが巻けるのも、その頃から手伝っていたからでしょう。
手伝うことって、とても大切なことなんですね。
この歳では何でもなかなか身につかないものですが、子供の頃、若い頃に身に付けたことは忘れないのですから・・・・。
母にいつも言われていました。「何でもやりたいことは、若い頃に身につけておきなさい」と・・・。
自分の子供にも同じことを言ってきましたが、ほんとうにそうです。
これからは、毎週のように笹巻き作りです。
いろいろな方から、「講習会をして」と言われますが、自宅用で良ければお料理教室の人たちから広げていこうかなと思っています。
母が亡くなって14年になりますが、いまだにこの時期になると
「いつもこの時期、笹巻きを送ってくれていた。おいしかったよな」との
声があちこちから届きます。
母の真心がいつまでも人の心に残っているような気がします。
手間のかかる笹巻きですが、喜んでもらおうと一生懸命作って
いた母の姿が思い出されて、心がジンとします。
出来立てを夫に食べてもらいました。
「今年もおいしいのが出来たね」と喜んでくれました。
八竹の煮物と絹さやの煮物も添えて、旬のご馳走がいただけることに心から感謝でした。
玄米を美味しく炊きましょう
身体においしい玄米を食べましょう
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