奥出雲地方のお煮しめです。
今回は、少し簡略気味のお煮しめです。
ぜんまい、わらび、たけのこは、ふきは春にとって姑が塩漬けで保存していたものです。
塩漬け方法も、塩だけでつ漬けたもの、おからとしおで漬けたもの、ぬかでつけたものなどいろいろです。
その他、人参、ごぼう、さといも、焼豆腐、干し椎茸などです。
ほとんどが野菜です。
わらびです。
たけのこです。
手間暇かけて材料を準備して頂く、お煮しめはほんとうにおいしくて
あきません。
姑が元気でわらび、ふき、ぜんまい、たけのこなどを漬けてくれているので
お正月、お彼岸、お盆、お祭りなどのときにおいしく頂くことができます。
久司道夫先生は、この奥出雲のお煮しめにヒントを得て、クシマクロビオティック
のお料理の理論を推し進めたと、私の知人におっしゃったそうです。
陰性の強い春の山菜を漬け込んで中庸にもっていって、お煮しめにするなど、
すごい智恵ですものね。
また、お煮しめはそれぞれの食材を別々に煮しめます。
だから、それぞれ野菜の違うエネルギーが混ざることなくできたものを
口に入れることができます。
これもまた、すごい智恵ですよね。
たった、一皿に盛られるお煮しめですが、手間暇がいっぱいかけてあります。
私が幼い頃は、母がも「もろふた(麹蓋)」(お餅などを並べる木の箱、
麹をつくるときにも使用します)に藁を敷いて、その上にできあがった
ものから並べていました。
新藁の香りがやさしくしていて、さらにおいしいお煮しめだったように
思います。
こんな環境にいられる今、そして、父や母から見て学んだ智恵に心から
感謝です。
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