久司偕子アヴェリーヌ顕彰碑除幕式が済みました。

マクロビオティック

島根県仁多郡奥出雲町横田(旧、横田町)の横田むらくもの丘に
久司偕子アヴェリーヌ夫人の顕彰碑が建立され、10月10日午後
その除幕式、竣工式、記念講演、交流会が催されました。
稲田神社と横田八幡宮の木山宮司(90歳です。偕子夫人とは
教員時代にはお知り合いだったことと思います。)により神事が執り行われ、
久司夫妻、息子さん、お孫さん、偕子夫人の地元のご兄弟・姉妹で序幕されました。

久司先生のご挨拶がありました。
私達の方を向いてのご挨拶の後、「アヴェリーヌに向かって語りかけることをお許しいただきたい」と、偕子夫人が大好きだった故郷の山、船通山を
真後ろにして立つ顕彰碑に向かい語りかけられました。

「アヴェリーヌ良かったね」、「アヴェリーヌ、あなたの大好きな故郷にやっと、帰れたね」、・・・、「アヴェリーヌ、ありがとう」、「アヴェリーヌ、お元気で」などなど50年という長きに渡り、共に歩まれたマクロビオティックの道が、どんなに深い絆で結ばれ、そして愛情深いものであったか、久司先生のその語りかけで十分知らされました。
その思いの深さに、私もポロポロ涙するほどの感動を頂きました。
アメリカでのご苦労は大変なものだったとは聞いておりますが、
ミチオのため、ミチオの役に立ちたいという偕子夫人の思いは
しっかりと久司先生との絆となって、桜沢先生の願いどおり、
アメリカから世界中にマクロビオティックの種をまかれたんだなと
実感しました。
桜沢先生の思いを受けて、久司夫妻がアメリカで活躍された功績は
ほんとうに大きいものがありました。
また、ここで忘れて欲しくないのは、桜沢先生の思いを受けて、
ブラジルでマクロビオティックを広められた淀野光子さん
(ラ・メイゾン・イグノラムス=大馬鹿者の家でのPUネームはユーラ)
です。
桜沢先生を地元の横田に招き、偕子夫人を桜沢先生の下に導かれた方です。
白馬にまたがり町を闊歩していた淀野光子さんはテニスの名手でもあり、
女傑だったということです。
偕子夫人同様、敬虔なクリスチャンの家庭でお育ちになった方です。
私は、偕子夫人の顕彰碑の中に、淀野光子さんも一緒においでになると
思っています。
ブラジルでマクロビオティックが盛んなのを不思議がる方が多いのですが
淀野光子さんという方がいらしたことを知っていただきたいものです。
ブラジルでお亡くなりになり、お墓もブラジルとのことです。
お元気なら98歳におなりです。
桜沢先生は多くのお弟子さんを日本のみならず、世界中に種まきして
いらっしゃったんですね。
その蒔かれた種である先生達が、それぞれのお役目を全うされ、各地で
日本のマクロビオティックを広められている、それは、これからの
平和な世界を造るもととなることでしょう。
散らばった種が、この形になった顕彰碑のもとで一つの平和な世界を
創る礎になることを、心から願います。
クシマクロビオティックでご活躍の先生たちが
遠くからたくさん駆けつけてくださいました。
左から大久保地和子先生、大場先生(ワンピースフルワールド日本代表大場淳二夫人)、山口真利枝先生、中島デコ先生、西邨まゆみ先生、小松志津子先生です。
この他、山本祥園先生、大場淳二先生、パトリシオ先生、中先生夫妻、奥津先生夫妻がお出でくださいました。
こんな先生達が一同に揃うことは、そうそうはないことなので、
参加者の皆様は大喜びでした。
除幕式を滞りなく終えてから、場所を横田コミュニティセンターに移して、
竣工式、久司先生の記念講演が開催されました。
竣工式では、久司偕子アヴェリーヌ顕彰碑建立委員会会長から、募金目録の贈呈もありました。
(多くの方達から温かい善意の募金を頂きましたこと、委員会の一員として心から厚くお礼申し上げます。ほんとうにありがとうございました。)
続いての、記念講演の前座では、偕子夫人が教職時代に振り付けされた横田音頭が地元横田音頭保存会の皆様によって披露されました。
偕子夫人の思い出を教え子だった方が発表され、若き教員時代の人となりが紹介されました。
そして、久司先生のお話がありました。
以下は、お話の中からの抜粋です。
「生きるということは愛の実践である。
愛とは、その人、あるいは、その人々の命と夢の糧となって死ぬこと。
その愛は、母の愛である。
アヴェリーヌの生き方は、まさしくその生き方だった。
人を拒まず、誰でも受け入れていた。ヒッピーを12件の家を借りて
食べさせていた。
自分の夢はアメリカを変えることだった。アメリカにも間違ったところがある。
国境は人が決めたものであって、本当はどこにもない。
命はすばらしい。この世に地獄はない。
食べ物が心になり、精神になる。このすばらしい地が天国であって、
地獄ではない。
結婚とは血液を同じくすること。
アヴェリーヌがアメリカでどんなに苦労したかわかりますか。
醤油、梅干しなどすべてなかった。それをすべて広めました。
食体系も変った。その中心にいたのがアヴェリーヌでした。」
「アヴェリーヌの夢は私の夢、聖地として皆で毎年来ましょう。」
久司先生の熱い講演の後、電報の披露がありました。
鳩山由紀夫内閣総理大臣から、長文のお祝いの言葉が届きました。
幸夫人がマクロビオティック実践者で本も出版されています。
そして、さらに場所を玉峰山荘に移して、祝賀会が催されました。
東京芸術大学名誉教授の伊藤隆道先生(顕彰碑の監修をしてくださいました)の乾杯の音頭でお食事が始まりました。
お煮しめをはじめとして、たくさんのおいしいお料理を頂くことができました。
久司先生もご自分で息子さんのお話を通訳なさったり、パトリシオ先生をご紹介なさったり、ほんとうに嬉しそうでした。

パトリシオ先生は、偕子夫人の夢をよく理解していらっしゃって、
この横田に世界中から日本でマクロビオティックや日本の文化を学びたい人たちを連れて来たいと、お会いするたびに言ってくださいます。
そして、それが世界平和への道しるべとなることを願っていらっしゃいます。
偕子夫人の夢は久司先生の夢でもあり、弟子であるパトリシオ先生の夢でもあるんです。
偕子夫人の夢はまた、桜沢先生の夢でもあると私は信じています。
私の父は、桜沢先生の正食の会で学んできました。
この久司偕子アヴェリーヌ顕彰碑が偕子夫人のみの顕彰碑ではなく、桜沢先生、淀野光子さん、偕子夫人そして、桜沢先生のお弟子さん達の顕彰碑として、広くマクロビオティックそのものの顕彰碑として世界平和に繋がる象徴となるよう協力していきたいと思っています。
前日は、この顕彰碑横にある横田セミナーハウスで久司先生に昼食や
お茶のお料理をお出ししました。
喜んでくださった久司先生の様子が、これからも私の励みとなることでしょう。
ほんとうに気持ちのよい場所です。
たくさんの方達に来ていただきたいと願います。
顕彰碑建立までは、ほんとうにいろいろなことがありました。
よくぞ、最高の場所に質素に素敵にできたものだと思います。
心から感謝です。

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